アメリカ若年層のゲーム支出額が25%減少
業界トピックス(欧米)
欧米業界トピックス一覧
アメリカ若年層のゲーム支出額が25%減少
世界最大のゲーム市場の消費者たちが、財布のひもを締めているようだ。アメリカの市場調査会社Circanaが最近発表した消費動向レポートによると、アメリカの18〜24歳の若年層がビデオゲームに費やした金額は、前年同期と比べて約25%減少したことが明らかになった。ゲーム支出額は、技術製品や衣料品、アクセサリーなどの主要な消費項目の中で最も大きい減少幅を示した。このような変化は、長引く就職難、奨学金の返済、クレジットカード債務の増加などで若年層の可処分所得が減少したためと考えられる。加えて、関連機器やゲーム価格の上昇も消費縮小に影響を与えている。実際に、最近発売されたAAAゲームの価格は70USD、80USDを超えるものが多い。ゲーム業界向け情報サイトのGamesIndustry.bizは、この調査結果について「アメリカの若者たちが個人支出において直面している圧力を示している」と言及している。
▲Circanaが発表した消費動向レポート。
画像出典:Circana記事リンク:https://www.gamesindustry.biz/video-games-spending-by-young-americans-is-dropping-sharply-report-suggests
「アップデートしないアプリは削除」Appleの方針で消えるインディーゲーム
Appleが、イタリアのインディーゲームスタジオSanta Ragioneの代表作「Wheels of Aurelia」をApp Storeから削除すると予告し、批判を受けている。削除の理由は「古いアプリ整理ポリシー(App Store Improvements)」によるものと説明されたが、ゲームは最新のiOS端末で正常に動作し、Game Center機能にも対応するなど、技術的な問題は一切なかった。「Wheels of Aurelia」は2016年に発売されたストーリー主導型ゲームで、ヨーロッパの政治や女性の権利をテーマにした独特なストーリーテリングで注目された。Santa Ragioneは、7月15日にAppleから「アプリが10日以内に削除予定」との通知を受け取り、明確な根拠を求めたが、「ポリシーに基づく措置」との回答が繰り返されるだけだったという。Santa Ragioneは「ゲームが問題なく動作しているにもかかわらず削除されるのは納得できない」と強く反発している。AppleのApp Store改善ポリシーは、長期間アップデートされていないアプリの整理を目的としているが、適用基準が曖昧だという批判が後を絶たない。実際に、数年間放置されているアプリの中には、未だにApp Storeに残っているものもある一方で、正常に動作しているアプリが削除されるなど、公平性に欠けるとの指摘もある。今回の措置を受けて、ゲーム業界は、保存価値のあるゲームですら予告なく消える可能性があるとして警戒心を強めている。専門家たちも「デジタルコンテンツの保存に対するAppleの責任意識が必要だ」と指摘している。
▲7月25日にApp Storeから削除される「Wheels of Aurelia」。
画像出典:Santa Ragione記事リンク:https://www.pocketgamer.com/wheels-of-aurelia/delisted-app-store/
Steamゲームのうち、生成AIで作られたゲームは約8,000本
統計によると、Steamゲームのうち生成AIを使って作られたゲームは、2024年には約1,000本だった。それから1年が経過し、現在Steamで生成AIの使用を公表しているゲームは約8,000本にまで増加した。Totally Human MediaのCEOで、Steam Labsの元開発者のIchiro Lambe氏は、内部のゲーム検索プラットフォームを使ってSteam APIを調査した結果を公開した。これによると、現在Steamで生成AIを使って開発されたゲームは7,818本であったという。Steamを運営するValveは、開発者に対し、各ゲームでの生成AIの使用有無を明らかにすることを求めている。先に述べた7,818本のタイトルは、生成AIの使用を公表しているゲームだ。しかし、生成AIを使っていても、それを明示していないケースも存在する可能性がある。たとえば、11 bit studiosの「The Alters」は、開発過程で生成AIを使用していたことが発覚したが、ゲームページにはその情報が記載されておらず、問題となった。Ichiro Lambe氏の調査によると、生成AIを使ったゲームは1年で約8倍に増加した。これは、今年発売されたゲームの20%弱に当たる。生成AIは、アート、オーディオ、テキスト、ナラティブ生成のほか、マーケティング資料などにも使われており、ゲームコードに直接使用される場合もある。
▲現在、Steamで生成AIを使って開発されたゲームは7,818本だ。
画像出典:Steam記事リンク:https://www.pcgamer.com/software/ai/the-boffin-behind-valves-steam-labs-says-the-number-of-steam-releases-featuring-genai-in-2025-is-1-in-5-with-7-percent-of-all-games-on-there-now-incorporating-it-weve-octupled-last-years-figure/
Netflix、ゲーム事業への投資を拡大
Netflixがゲーム事業への投資を拡大する。さらに、収益モデルの多角化により、ゲーム事業を新たな成長エンジンに据える可能性も示している。NetflixのGreg Peters共同CEOは、最近行われた第2四半期の決算発表で、「ゲーム部門はまだ初期段階だが、コンテンツ戦略の重要な柱にするため、投資の割合を増やしていく」と明らかにした。Netflixは、サブスクリプションサービスにゲームを追加して以降、自社開発により大小さまざまなゲームを提供してきた。現在、Netflixは全ての会員にゲームを無料で提供しており、広告やアプリ内課金も一切ない。これについて同CEOは、「現在は広告や有料アイテムなしでゲームを提供しているが、収益化の方法は変化しうる」と述べ、将来的には広告や有料コンテンツの導入もあり得ることを示唆した。また、Netflixはゲームジャンルの多様化も予告している。カジュアルパーティーゲーム、子供向けゲーム、ストーリーベースのゲームなど、幅広いジャンルのゲームでポートフォリオの拡大を図るほか、全く新しい形のインタラクティブ体験も準備中だという。これは、AAA級タイトルと比べて制作負担の少ない小規模ゲームでコンテンツの多様性を確保する戦略とみられる。
▲Netflixがゲームへの投資を拡大する。
画像出典:Netflix記事リンク:https://www.pocketgamer.biz/netflix-plans-to-ramp-up-gaming-investment/
Riot Games、新作格闘ゲーム「2XKO」でCBT実施へ
Riot Gamesは7月23日、「League of Legends(LoL)」のキャラが登場する新作格闘ゲーム「2XKO」のクローズドベータテスト(CBT)を実施すると発表した。「2XKO」は「LoL」のIPを活用した2対2タッグ形式の格闘ゲームで、「LoL」の舞台であるRuneterraの世界観と、「LoL」の代表的なチャンピオンであるAhriやYasuoなどのスキルを格闘ゲームで再現したタイトルだ。CBTは9月9日(米国時間)から開始予定で、「LoL」の人気キャラであるAhri、Darius、Jinx、Yasuo、Ekko、Illaoi、Braum、Viの8体のチャンピオンをプレイできる。CBTに参加したプレイヤーは、Windows搭載のPCで正式リリース日まで「2XKO」を楽しむことができるという。また、将来的にコンソール版がリリースされれば、PCでプレイ中にプラットフォームを移動してもゲームの進行状況は共有されるとしている。CBT参加を希望するプレイヤーは、「2XKO」公式サイトで詳細を確認のうえ、申し込みが可能だ。
▲Riot Gamesの新作「2XKO」。
画像出典:Riot Games記事リンク:https://www.gamespot.com/articles/2xko-riots-league-of-legends-tag-fighter-enters-closed-beta-this-fall/1100-6533325/
Newzoo、今年のグローバルゲーム市場規模を1,889億USDと予測…パンデミック時のピーク越えるか
市場調査機関Newzooが、毎年恒例のグローバルゲーム市場レポート「Global Games Market Report」の最新版を公開した。これによると、2024年のグローバルゲーム市場規模は1,827億USDで、前年から3.2%成長し、パンデミック後に停滞していた市場が回復基調にあることが明らかになった。プラットフォーム別の収益を見ると、モバイルゲーム市場が5.5%、PCゲーム市場が4.4%増加し、全体の成長を牽引した。コンソールゲーム市場は世代末期の影響で2.5%減少したが、減少幅は前四半期よりも少なく、市場が安定しつつあることがわかる。PCゲーム市場は、中国や西ヨーロッパでのSteamユーザーの増加やローカル人気作のヒットにより、回復に転じた。中国市場は全体的に強い回復傾向を示し、ゲーム産業全体で5.6%の成長を記録した。PCゲーム市場は、中国産タイトルの強さやBlizzardとNetEaseの提携再開などにより活気を取り戻し、コンソール市場は、「Black Myth: Wukong」への期待やPS5の価格引き下げにより需要が回復した。モバイル市場も、予想を上回る3.1%の成長を見せた。Newzooは、2025年のグローバルゲーム市場は1,889億USD規模に達すると予測している。これは前年より3.4%増加した数値であり、Nintendo Switch 2の発売やGTA VIのコンソール先行リリースなどが市場拡大に寄与するとみられている。また、同レポートによると、ヨーロッパのデジタル市場法やアメリカの規制変更により、アプリの流通構造が変化することが予想されるという。そして、近年注目を集めているD2C(Direct to Consumer)プラットフォームの拡大は、収益分配だけでなく、今後の市場統計の解釈にも影響を与える可能性があるとの分析結果も示している。
▲2024年グローバルゲーム市場のプラットフォーム別の収益。
画像出典:Newzoo記事リンク:https://newzoo.com/resources/blog/global-games-market-update-q2-2025
CDPR初のオリジナルIP「Project Hadar」は近接戦闘重視のアクションRPGか
ポーランドのゲーム開発企業CD Projekt Red(CDPR)が大規模な人材募集を行っていることがわかった。公開された求人情報によると、CDPRはプロデューサーやリードマネージャー級のポジションをはじめ、エンジニア、アート、デザイン&ストーリー、制作、QA、アニメーション、PRなどの全分野で人材を募集している。開発中の様々なプロジェクトごとに開発者を募集しており、この求人情報を通じてCDPRのゲーム開発に関する新たな情報がわかってきた。中でも注目すべきプロジェクトは「Project Hadar」だ。CDPRはこの作品について、既存のゲームとは異なり、自社の完全新規IPであると紹介している。求人情報によると、現在「Project Hadar」は開発初期段階にあり、近接戦闘重視のRPG・アクションタイトルの開発経験を有するシニアゲームプレイデザイナーを募集していることから、近接戦闘に重点を置いたゲームであることが予想される。さらに、その他の応募条件としてUnreal Engine 4および5の使用経験を挙げていることから、以前CDPRが予告していた通り、RED EngineからUnreal Engineへの移行が複数のプロジェクトで同時に進んでいることがわかる。CDPRは現在「The Witcher 4」の開発に注力しており、6月3日には「State of Unreal 2025」イベントで「The Witcher 4」のテックデモを公開した。また、「Cyberpunk 2」も本格的な人員拡充とスタジオの整備を進めている。「Witcher」のスピンオフ作品「Project Sirius」と「Project Hadar」でも人材採用を進めており、多数のプロジェクトの制作に拍車をかけている様子だ。
▲CDPR初のオリジナルIP「Project Hadar」。
画像出典:CDPR記事リンク:https://wccftech.com/cd-projekt-reds-project-hadar-will-be-an-action-rpg-with-melee-combat-according-to-new-job-ad/
業界トピックス(韓国)
韓国業界トピックス一覧
「Seven Knights Re:BIRTH」、累計売上1,000億KRW突破
アプリ市場調査会社Sensor Towerによると、Netmarbleの「Seven Knights Re:BIRTH」が6月25日時点で累計売上8,000万USDを記録した。これは、正式リリースから41日、つまり約6週間で達成した記録となる。Sensor Towerが7月2日に公開したレポートによると、「Seven Knights Re:BIRTH」は5月15日の正式リリース直後、Google PlayとApp Storeでの総合累計ダウンロード数が150万件を超え、韓国のモバイルゲームダウンロードランキングで1位となった。さらに、リリース初日から21日連続で売上1位をキープした。Sensor Towerは「Seven Knights Re:BIRTH」について、「今年韓国でリリースされた新作モバイルゲームの中で累計売上が最も高いタイトル」であるとの分析結果を示した。実際に、2025年1月1日を基点とする全体売上ランキングで、「Seven Knights Re:BIRTH」は「Lineage M」、「Whiteout Survival」、「Last War: Survival」に続き4位にランクインしている。Netmarbleは、今年3月20日にリリースした「RF Online NEXT」に続き、「Seven Knights Re:BIRTH」でもヒットを記録し、2025年上半期の韓国モバイルゲームパブリッシャー売上ランキングで2位にランクインした。
▲韓国のモバイルゲーム売上ランキングTOP5(5月15日~6月25日)。
画像出典:Sensor Tower記事リンク:https://sensortower.com/ko/blog/Seven-Knights-Rebirth-highest-grossing-new-release
韓国文化体育観光部、改正ゲーム産業法に対する意見を募集
韓国の文化体育観光部は7月9日、「ゲーム産業振興に関する法律施行令の一部改正案」の再制定にあたり、広く一般から意見を募集すると発表した。今回の改正の目的は、海外ゲーム会社に韓国国内でもゲーム事業者としての義務を遵守させることだ。確率型アイテムの表示義務違反などからゲーム利用者を保護するため、海外ゲーム会社に対し国内代理人の指定を義務化する内容などが含まれている。主な改正内容として、一定の基準を満たすゲーム配給・提供業者に国内代理人の指定義務を課し、義務違反の有無をゲーム管理委員会が確認できるよう権限を委託する案(施行令第18条の3第1項第6号)などが盛り込まれている。国内代理人の指定義務が課されるのは、△前年度の売上高が1兆KRW(約1,074億円)以上の者 △韓国国内利用者のモバイル端末で1日平均1,000件以上新規インストールされたゲームを配給または提供する者 △利用者に重大な被害を与える恐れがあり、韓国文化体育観光部長官が指定が必要と認めた者 などである。なお、この際、売上高は平均為替レートを適用して韓国ウォンで算出される。
▲韓国の文化体育観光部。
画像出典:韓国文化体育観光部記事リンク:https://www.lawtimes.co.kr/LawFirm-NewsLetter/209914
「スーパーアプリ」への成長を目指すTossアプリ…ゲーム事業拡大へ
韓国のモバイル金融サービス大手Tossが、ゲーム事業の拡大に乗り出した。自社アプリ「App in Toss」を、金融のみならず日常生活を網羅する「スーパーアプリ」に成長させることが狙いだ。Tossは最近、韓国のゲーム会社Neptuneと提携し、「App in Toss」内でミニゲーム形式のカジュアルモバイルゲームの提供を開始すると発表した。これは、金融サービスのみならず生活密着型コンテンツの提供も目指す「App-in-App」戦略の一環であり、今後はNeptuneの人気ゲームを「App in Toss」内で楽しめるようになる。これにより、ユーザーのアプリ滞在時間を増やし、プラットフォームの競争力の強化を図るとしている。「App in Toss」は、パートナー社が運営するサービスを、アプリ内で別途インストールせずに直接利用できるミニアプリプラットフォームだ。Tossはパートナー社に開発・運営に必要なツールや広告スペースを提供し、ユーザーには利便性の高いモバイル環境を提供する。収益構造は、パートナーがアプリ内課金や広告を通じて自由に収益を創出できる形となっている。アプリ内課金による収益は、App StoreおよびGoogle Playの手数料と広告手数料のみが差し引かれ、残りは全てパートナー社に帰属する。Tossは「パートナー社が十分な収益を上げられるよう、様々な支援策を検討している」と明らかにした。Tossは、今回のNeptuneとの提携を皮切りに、様々な業界パートナーとの提携を推進し、「App in Toss」のエコシステムを強化する計画だ。
▲「App in Toss」の実際のライブ画面。
画像出典:Toss記事リンク:https://www.inven.co.kr/webzine/news/?news=307338&hotnews=1&page=11
韓国のモバイルゲーム売上高が13%減少…「Lineage M」は堅調を維持
アプリ市場調査会社のSensor Towerによると、今年上半期の韓国モバイルゲーム市場の売上高は約24億USDで、昨年上半期の27.7億USDから約13%減少した。全体のダウンロード数も、昨年上半期の2億4,500万件から、今年上半期は2億2,200万件に減少した。プラットフォーム別の売上シェアを見ると、iOSは昨年の24.1%から今年は26.4%とやや増加した一方、Androidは昨年の75.9%から今年は73.6%に減少した。今年上半期は、韓国産モバイルゲームの躍進が顕著だった。今年上半期のモバイルゲーム売上TOP10を見ると、Netmarbleの「Seven Knights Re:BIRTH」が4位 、 NEXONの「Mabinogi Mobile」が5位 、Netmarbleの「RF Online NEXT」が6位にランクインし、上半期にリリースされた韓国産の新作3タイトルが上位に入った。1位はNCSOFTの代表作「Lineage M」で、中国ゲームの「Whiteout Survival」と「Last War: Survival」がそれぞれ2位と3位を記録した。Sensor Towerは、売上ランキング上位に韓国産の新作が3タイトルもランクインしたのは、2014年の集計開始以来、上・下半期を通じて初めてだとしている。
▲2024年/2025年上半期の韓国モバイルゲーム市場の売上高。
画像出典:Sensor Tower記事リンク:https://www.yna.co.kr/view/AKR20250709046800017?section=industry/game
NEOPLE労組が全面ストライキ実施…韓国ゲーム業界初
NEOPLE労働組合が、深刻な労働問題の解決と報酬体系の改善を求めて、1か月間の全面ストライキに突入した。NEOPLE労働組合は、5月29日の賃金交渉決裂後、7月7日に全面ストライキに突入した。ストライキは8月8日までの1か月間継続する予定だ。NEOPLEの社員数は1,496名で、労働組合の組合員は1,130名とされている。現在、NEOPLEの社員のうち約900名が出勤していない状況だ。NEOPLEの済州(チェジュ)本社とソウル支社がともにストライキに参加しており、毎週月曜日から水曜日までは全面ストライキ、木曜日から金曜日までは交代ストライキの形で行うという。NEOPLE労働組合のチョ・ジョンウ分会長は、「『Dungeon & Fighter(アラド戦記)』や『Dungeon & Fighter Mobile』、『Cyphers』から『Project KAZAN』に至るまで、どのプロジェクトも深刻な労働問題に直面しており、交渉が成立するまでストライキを撤回しない」と強調した。今回のストライキは、韓国ゲーム業界で初の全面ストライキだ。NEOPLEのほとんどの社員がストライキに参加しているため、NEOPLEゲームのライブサービスに支障をきたすことが懸念されている。これに対し、親会社のNEXONは「ゲーム運営に支障が出ないよう、万全を期して細心の注意を払う」とコメントしている。
▲NEOPLE本社前でのストライキ総決起集会の様子(6月25日午後)。
画像出典:News 1記事リンク:https://www.hankyung.com/article/202507111872g
NEOPLE、新規MOBAの開発を推進
NEXONの子会社で、「Dungeon & Fighter(アラド戦記)」の開発元であるNEOPLEが、新たなMOBAゲームの開発に着手したことが7月17日に確認された。この新規プロジェクトは、リアルタイムアクションMOBAジャンルであり、最新技術のUnreal Engine 5で開発が進められている点が特徴だ。NEOPLEは、2011年にもMOBAゲーム「Cyphers」をリリースしており、現在もサービスを続けている。しかし、「Cyphers」はリリース当時に使用されていたUnreal Engine 2.5で開発されており、技術的な限界から、アップデートやコンテンツ拡張が難しいのではないかとの指摘があった。そのため、NEOPLEの今回の新規プロジェクトは、老朽化したエンジンの限界を克服し、新たな成長原動力を確保するための、一種の「Cyphers 2」ではないかとの見方もある。つまり、古いエンジンでは実現が難しいグラフィック品質の向上や新システムの導入などを、Unreal Engine 5で実現しようという戦略である。ただし、プロジェクトの正式名称や具体的な内容はまだ公開されておらず、NEOPLEの代表IP「Dungeon & Fighter」の世界観を活用した作品となるか、あるいは全く新しいIPをベースにした新作の可能性も考えられる。
▲NEOPLEの社屋。
画像出典:Neople記事リンク:https://www.inven.co.kr/webzine/news/?news=307570
正式リリースの「SUPERVIVE」、韓国ネットカフェ人気ランキングで12位を記録
NEXONのPC向けMOBAバトルロイヤルゲームの新作「SUPERVIVE」が、正式リリース後初の週末である7月26日と27日に、韓国ネットカフェ人気ランキングで12位にランクインした。リリース初日の7月24日には29位だったが、急速に順位を上げた形だ。「SUPERVIVE」は、Riot GamesとBlizzard Entertainmentの元主要開発陣が設立したTheorycraft Gamesの作品だ。昨年11月に韓国でオープンベータテストとアーリーアクセスを開始し、約8か月間にわたりユーザーの意見を収集してきた。今回の正式リリース版(Ver.1.0)では、ユーザーからのフィードバックを反映し、大幅な変更がなされた。ゲームプレイ中に獲得できる新たな通貨「Prisma」と、それを活用して戦闘開始前に装備を収集・成長できる「Forge」システムが導入され、プレイヤーが自分のプレイスタイルに合わせて戦闘を設計できるようになった。また、メイン戦場「Breach」を拡大し、地形の合間に「Abyss(深淵)」を追加することで戦略性を高めた。さらに、グライディングとスパイクシステムの改編や、新たな乗り物「Skyshark」の追加などにより、空中戦や移動体験も大幅に向上した。NEXONは、正式リリースに合わせて各種プロモーションやイベントを展開し、ユーザーの流入を図っている。
▲NEXONのPC向けMOBAバトルロイヤルゲームの新作「SUPERVIVE」。
画像出典:NEXON記事リンク:https://zdnet.co.kr/view/?no=20250803023338