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  • 2024-11-11

日本のコンテンツ業界の課題と未来

今月はサービスのローンチや新会社設立に関するニュースが多く見受けられた。
そんな中、急速に成長する海外市場や生成AIなど、日本のコンテンツ業界が今抱えている課題や、未来に向けて取り組むべき施策案がまとめられた資料も発表されている。

主なゲーム業界ニュース

KONAMI「FIFAe World Cup 2024™」を開催!

・国際サッカー連盟(FIFA®)が開催する「eFootball」を競技タイトルとした公式eスポーツ大会

・構成はコンソール部門とモバイル部門の計2部門

経団連が「Entertainment Contents ∞ 2024」を公表

・官民において、いま取り組むべき課題・施策をまとめた資料

・日本は世界に誇る優れたコンテンツを所有しているが、昨今は急速に成長する海外市場に押されつつある状態

Sushi Guild(スシギルド)が正式ローンチ

ブロックチェーンゲームを始めとしたゲーマーコミュニティの構築を目標としている

・自社での選手育成やストリーマーの雇用といった施策も検討中

新ゲームスタジオ「ヴェルクス・スタジオ」設立

・代表取締役社長はハイエンドのバトル制作を中心に行ってきた経歴を持つ五十嵐翔氏

・発表と同時に公式サイトとXも開設

音楽サービス「Nintendo Music」配信開始

・利用には「Nintendo Switch Online(有料)」への加入が必要

・お気に入りの曲を、スマートフォンでいつでもどこでも楽しむことができる

※:本記事はプレスリリース・提携ニュースメディアを参考に作成

 

KONAMI「FIFAe World Cup 2024™」を開催!

2024年10月10日、KONAMIがeスポーツ大会「FIFAe World Cup 2024™」のゲーム内予選の開始を発表した。

本施策は国際サッカー連盟(FIFA®)が開催する「eFootball™」を競技タイトルとした公式eスポーツ大会で、コンソール部門(※)とモバイル部門の2部門で構成されている。

ゲーム内イベントに参加するとクリア状況に応じて選手や育成アイテムを獲得可能。
また、ランキングイベントで上位になると日本代表決定戦の出場権を得られる仕様で、予選となるゲーム内イベントは全3ラウンド開催される。

その他、総ゴール数に応じて「eFootball™コイン」を山分けで獲得できるキャンペーンや、引退するアンドレス イニエスタ選手の功績を称えるキャンペーンも開催。
日本を代表するレジェンド選手「小野 伸二」「岡崎 慎司」「高原 直泰」の3名が登場するなど、盛りだくさんの内容に。

なお、開催場所、時期、注意事項などの詳しい情報は「FIFAe World Cup 2024™」公式サイトに記載されている。

※ 対象プラットフォームはPlayStation®4とPlayStation®5

画像出典:「FIFAe World Cup 2024™」公式サイト、KONAMI公式サイト

 

経団連が「Entertainment Contents ∞ 2024」を公表

2024年10月15日、一般社団法人日本経済団体連合会が「Entertainment Contents ∞ 2024」を公表した。

本提言は、わが国のコンテンツ各分野の現在地と将来目指すべき方向性、生成AIへの期待と危惧を整理した上で、官民においていま取り組むべき課題・施策をまとめたものだ。

資料の冒頭には、将来のビジョンとして「世界における日本発コンテンツのプレゼンスを持続的に拡大する」ことが掲げられている。
ビジョンを達成するための具体的な施策案も記載されており、人材の確保と海外対応に関する内容が多く見受けられた。

また、前回(Entertainment Contents ∞ 2023)提言の公表後、経団連にはコンテンツ発展に対するさらなる期待の声とともに、経団連や政府がコンテンツの振興を唱えることへの懸念の声が寄せられていた。
「Entertainment Contents ∞ 2024」では、コンテンツ産業ならびに従事するクリエイター等の地位向上も願い、さらなる振興に向けて具体的に取り組むべき施策をまとめているとのことだ。

コンテンツは日々の活力を得るために必要不可欠なものであり、日本は世界に誇る優れたコンテンツを所有しているが、昨今は急速に成長する海外市場に押されつつある。
本資料の最後は、官民ともに意識を変えて改革に取り組まなければコンテンツ産業の未来は危うく、経団連が官民の橋渡し役ができるよう提言にとどまらず活動を広げていく旨で結ばれている。

画像出典:経団連公式サイト

 

Sushi Guild(スシギルド)が正式ローンチ

2024年10月22日、世界最大級のゲーマーコミュニティ規模を目指す「Sushi Guild」が正式ローンチされた。

Sushi Guildはブロックチェーンゲームを始めとしたゲーマーコミュニティの構築を目標としており、創業者である小野寺悠氏は「私たちはゲームを通じてより大きな価値を生み出し、その恩恵を直接受けられる環境を創出できる」という旨をコメントしている。

本発表にて公開されている今後のロードマップによると、eスポーツ大会の運営などをパートナー企業と連携しながら展開し、自社での選手育成やストリーマーの雇用といった業界内に入り込んだ施策も検討しているとのことだ。

なお、立ち上げの背景には大きく分けて2つの要素があり、1つは「ブロックチェーンゲームの拡大と、それに伴うプレイヤーコミュニティの需要拡大」。
もう1つは「先進諸国と発展途上国をゲーミフィケーションにより繋ぐ事で両諸国の課題を解決すること」となる。

現在はeスポーツチームやゲームギルドが多く展開される明瞭期であり、Sushi Guildが掲げている「より公平で透明性が高い健全なゲーミング環境」には、多くの期待が寄せられることだろう。

画像出典:Sushi Guild公式X

 

新ゲームスタジオ「ヴェルクス・スタジオ」設立

2024年10月28日、新たなゲームスタジオ「ヴェルクス・スタジオ」の設立が発表された。
代表取締役社長はフロム・ソフトウェア、スクウェア・エニックス、Luminous Productions、Cygemesなどでゲーム開発を行ってきた五十嵐翔氏。

設立自体は2024年5月に行われており、今回の発表と同時に公式サイトと公式Xアカウントも開設されている。

本スタジオはPC、コンシューマー、スマートフォン等、プラットフォームの垣根なく、ハイエンドからカジュアルまで幅広いゲームの企画・開発を実施。
バトル制作、レベルデザイン、モデリングなど、ゲーム制作に関わるあらゆる企画開発を行う予定だ。

代表取締役社長の五十嵐翔氏は、リードゲームデザイナーや開発マネージャーとしてハイエンドのバトル制作を中心に行ってきた経歴を持つ。
また、スタジオには幅広い知見と経験を持つスタッフが集結しており、「ゲーム好きのためのゲーム」を制作することを目標に掲げている。

画像出典:ヴェルクススタジオ公式サイト

 

音楽サービス「Nintendo Music」配信開始

2024年10月31日、任天堂が同社のゲーム音楽を聴けるサービス「Nintendo Music」をApp StoreならびにGoogle Playで配信開始。
利用には「Nintendo Switch Online(有料)」への加入が必要で、未加入者のために7日間の無料体験も用意されている。

本サービスでは、ファミコンからNintendo Switchまで様々な年代のゲーム音楽をソフトごとに配信。
再生中の曲に関連したゲーム画面の写真が音楽と共に映し出される仕様となっている。

まだクリアしていないゲームのネタバレを防ぐ機能や、「15分・30分・60分」の中から曲の長さを設定できる「ながさチェンジ」などの便利な機能もあり、後者は作業用BGMにうってつけだ。

プレイリストは「キャラクターごとの曲」「リラックスできる曲」「バトル中の曲」など複数種類用意されていて、自分だけのプレイリストを作成することも可能。

過去にやり込んだお気に入りのゲームや、思い出のゲームの曲を、スマートフォンでいつでもどこでも楽しむことができる。

画像出典:任天堂公式サイト